地方税法において「宗教法人が専らその本来の用に供する境内地(宗教法人法第3条に規定する境内地)」は非課税とされています。
境内地の範囲には「宗教上の儀式行事を行うために用いられる土地(同第3条第1項第4号)」が挙げられており、一定の要件を満たす駐車場も該当します。
非課税となる具体的な要件としては、次の事項を総合的に判断して「宗教活動に必要か否か」により行われます。
① 宗教活動に参加する信者のために設置されたものであること
② 原則、無料であること
② 宗教活動に参加する信者の数に対して広すぎないこと
③ 寺院から近いこと(具体的に“〇〇m以内”と定められていませんが、寺院への参拝目的である以上は徒歩圏内だと思われます)
④ 駐車場設置の必要性があること(元々駐車場が無かった又は既存の駐車場だけでは不足していた)
これらの事実を自治体に申請し証明をすることで固定資産税が非課税となります。
(大阪市の場合)手続きに関しては、以下の書類を提出し、大阪市による現地調査を経て非課税の承認(若しくは却下)がなされることとなります。
① 土地非課税適用(取消)申告書
② 土地使用図
※様式は大阪市HPより入手可能
※現況調査の立ち合いは不要。ただし別途、市職員からのヒアリングを求められる可能性があります
なお、申請が承認されたか却下されたかの通知は無く、翌年の固定資産の課税通知書にて確認することとなります。
ただし、事前に市役所に相談の連絡を入れた上で市税窓口にて確認をとることは可能です。
また、過去から非課税の対象となるはずの駐車場が課税されていた場合、同上の手続を行うことで非課税となる可能性があります(過去の使用実績を証明する必要があるため、必ず非課税になるとは限りません)