宗教法人の会計処理を正しく行うため、次の事項に注意して、常日頃から宗教法人の収
支と住職等個人の収支を明確に区分しておくことが必要です。
住職等の給与については、あらかじめ適正な金額を定め毎月一定の日に支給するようにしてください。
① 宗教活動に伴う収入や宗教法人の資産から生ずる収入は、全て宗教法人の収入となります。したがって、布施、奉納金、会費、献金、賽銭、寄附金、雑収入等は全て宗教法人の収入として宗教法人の会計帳簿に正しく記載する必要があります。
② 宗教活動に伴う支出や宗教法人の資産の維持、管理に要する支出は、全て宗教法人の支出となります。そのうち、住職や宮司、職員等に対する給与については、その支払の際に所得税及び復興特別所得税の源泉 徴収を行うこととなります。この給与には、金銭で支払われる給料や賞与のほか、後で述べるいわゆる現物給与も含まれます。
③ 宗教法人の収入として計上すべきものを住職等個人が費消した場合には、宗教法人から住職等に対して給与の支払があったものとされます。
④ 財産についても、宗教法人のものと住職等個人のものとを明確に区分しておくことが必要です。