宗教法人の法人税Q&A
Q20.収益事業の具体例
QA20.宗教法人の行う収益事業の具体例
種類 | 内容 |
お守り、おみくじ、お札 |
お守り等の販売収入は下記の点を考慮すると収益事業にならないとされています。 (宗教的要素) 宗教法人がその宗教活動の一環として頒布(はんぷ)する物品で、社会通念上も 崇敬の対象として認識されている。 (喜捨金的要素) その売上と仕入原価との関係からみて、その差額が通常の物品販売業における売買利潤 ではなく、実質的な喜捨金と認められている。 |
暦、線香、お花、御朱印帳 | 暦等の販売収入は下記の点を考慮すると「物品販売業」として収益事業となります。 ただし、これらの頒布であっても、参詣のために下賜(かし)されるものは非課税と なります。 (宗教的要素) 実用品や装飾品などとして使用できるような物品である (販売価額) 一般の物品販売業者において通常の販売価額で販売されている。 |
墓地の永代供養料 | 墳墓地の貸付については、現行税法上は、使用期間ごとに使用料(地代)を徴収 しても、「永代供養料」として一括徴収する場合も収益事業に該当しません。 (基本通達15-1-18) |
墓石の斡旋に係る収入 | 宗教法人は墓石販売会社に顧客を斡旋して、その会社から斡旋料を収受している場合 は、「周旋業」として収益事業に該当します。 |
ペットの葬儀、納骨等の収入 | ペットの葬儀、火葬については「請負業」、納骨等については「倉庫業」として収益 事業にあたるとされた判例等があります。 同時に、生命に対する尊厳への弔う行為は本来宗教的な意味もあり、総合的に判断して 収益事業にならないとされる場合もあると考えられます。 |
(1)神前結婚、仏前結婚式、法事に伴う収入 | (1)宗教活動の一環として行っているものであれば、収益事業には該当しません。 (客殿の使用料を徴収した場合は「貸席業」に該当します) |
(2)儀式後に行われる飲食費の提供、記念撮影 | (2)「飲食店業」、「写真業」に該当して収益事業となります。
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庭園の拝観料の収入 | 単なる庭園や建物等の観覧の対価である場合は、「遊覧所業」として収益事業に 該当します。 ただし、庭園内にある仏像等の拝観が目的である場合は、収益事業に該当しません。 |
住宅用地の貸付 | 下記に該当する場合は「不動産賃貸業」に該当しないこととされています。 1.主として住宅のように供される土地の貸付 2.貸付期間に係る収益金額の合計額が、当該土地の固定資産税及び都市計画税で当該 貸付期間に係るものの合計額の3倍以下 |