宗教法人の源泉所得税Q&A
QA9.現物給与とはなんですか
金銭で支払う給与とは別に、物など金銭以外で支給することを「現物給与」といいます。 自社製品の社員割引での購入や社員食堂の利用など、換金のできない支給が現物給与に該当します。現物給与と福利厚生費は共通点が多く区別しにくいですが、福利厚生費は「社員全員が公平に利用できるもの」、現物給与は「社員個人に与えるもの」で違いがあります。 更に、国税庁のタックスアンサーでは次の4つの経済的利益を現物給与として掲げています。
① 物品その他の資産を無償又は低い価額により譲渡したことによる経済的利益
② 土地、家屋、金銭その他の資産を無償又は低い対価により貸し付けたことによる経済的利益
③ 福利厚生施設の利用など②以外の用役を無償又は低い対価により提供したことによる経済的利益
④ 個人的債務を免除又は負担したことによる経済的利益
現物給与は給与所得に含まれるので所得税が発生しますが、以下に該当するものは非課税と取り扱われています。
・通勤手当(月額150,000円までの通勤費)
・出張や転勤に伴う旅費
・夜勤時の食事代(勤務1回につき300円以下のもの)
・業務のために使用した交際費
・葬祭料、香典、見舞金 ・永年勤続者の表彰記念品 ・会社のレクリエーション費用
・食事補助(社員の食費負担が2分の1以上で、会社の負担額が月額3,500円までのもの)
・社宅 ・宿直料(勤務1回につき4,000円までで、食費の支給がある場合はその金額を控除した金額)