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宗教法人の法人税Q&A

QA18.宗教法人の行う事業が収益事業に該当するかどうかの判定の要点

 宗教法人等の公益法人等について、法人税法上、原則として法人税を課さないこととし、収益事業を行う場合にのみ課税することとされているのは、公益法人等は、専ら公益を目的として設立され、営利を目的としないという公益性を有するため、普通法人と同様に全所得課税を行うことは、必ずしも適当でないと考えられるためです。

 一方で収益事業を行う場合には、一般の私企業と競争関係にあることから、課税の公平性という観点からも、そのような収益事業から生じた所得についてまで公益性を理由に非課税とするのは相当でないと考えられます。

 そこで、法人税法2条13号は、「収益事業」とは、販売業、製造業その他の政令で定め る事業で、継続して事業場を設けて営まれるものをいうと定め、法人税法施行令5条において34業種に特定して、それに該当する限りは課税対象となることを明らかにしています。

 このような公益法人等に対する課税制度の趣旨に照らせば、公益法人等が行う収益事業が、当該公益法人等の本来の目的の一部をなし、あるいは本来の目的たる事業であったとしても、税法に定める収益事業に該当すれば、当該事業から生じる所得は法人税が課税されます。(法人税基本通達15-1-1)

 そして、宗教法人の行っている事業が、34業種に該当するかどうかは、下記の2点をふまえ、当該事業の目的、内容、態様等の諸事情を社会通念に照らして総合的に判断することになります。

1. 当該事業に伴う財貨の移転が役務等の対価の支払として行われる性質のものか、それとも喜捨等の性格を有するものか、

2. 当該事業が宗教法人以外の法人の一般的に行う事業と競合するものか否か

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